ヒロロ細工

ヒロロ細工は奥会津の伝統工芸のひとつで、ヒロロ(ミヤマカンスゲ)という
稲のような細いスゲ科の草を乾燥させて、縄にしてからモダワ(シナの木の薄皮)で
編んでいき、バッグや小物入れなどに仕立てていく工芸品です。
素朴でいてとても繊細な作りですが、丈夫で他の網み組細工にはない独特の表情をもち、
使えば使うほどに風合いが生まれ、日々の変化を楽しみながら
永く使い続けていくことできます。
奥会津の工芸品ではありますが、栃木県内にもたった一人だけ、
その伝統を受け継ぎ作り続けている職人さんがいます。
大量生産、大量消費が当たり前の世の中になってしまいましたが、
伝統や文化を受け継いできた職人さんが、ひとつひとつ丁寧に作ることで生まれる
工芸品の美しさに触れて、大切に使ってくれる人が増えて欲しいと想っています。

December 02, 2020